今回はこちらの問題を解いていきます.
\(a\), \(b\)を実数とするとき, 以下で定義される関数\(f(x)\)について, 以下の問いに答えよ.$$
f(x)=(1-2x^2)\cos{2x}+2x\sin{2x}+a\cos^2{x}+b\int_0^x{t\sin{2t}}\,dt
$$
(1) \(a=8\pi^2\), \(b=-4\pi\)のとき, \(\displaystyle 0<x<\frac{3}{2}\pi\)の範囲で\(f(x)\)が極値をとるような\(x\)の値をすべて求めよ.
(2) 条件:「\(f(x)\)が\(0<x<\frac{3}{2}\pi\)の範囲で極値をとらない」を満たす\(a\), \(b\)を求めよ.
(2024 筑波大学 理系 [5])
それでは解いていきましょう.
(1) \(f(x)\)を微分すると,$$
\begin{align}
f^\prime(x)&=-4x\cos{2x}-2(1-2x^2)\sin{2x}+2\sin{2x}+4x\cos{2x}-2a\cos{x}\sin{x}+bx\sin{2x}\\[1.5ex]
&=(4x^2+bx-a)\sin{2x}
\end{align}
$$となり, \(a=8\pi^2\), \(b=-4\pi\)を代入すると,$$
f^\prime(x)=(4x^2-4\pi x-8\pi^2)\sin{2x}=4(x+\pi)(x-2\pi)\sin{2x}
$$となる. \(\displaystyle 0<x<\frac{3}{2}\pi\)において, \(f^\prime(x)=0\)とすると, \(\displaystyle x=\frac{\pi}{2}, \pi\)となる. これから増減表を書くと,$$
\begin{array}{|c|c|c|c|c|c|c|c|}
\hline
x & 0 & \cdots & \frac{\pi}{2} & \cdots & \pi & \cdots & \frac{3}{2}\pi \\[1.5ex]
\hline
f^\prime(x) & & – & 0 & + & 0 & – & \\[1.5ex]
\hline
f(x) & & \searrow & 極小 &\nearrow& 極大 &\searrow &\\[1.5ex]
\hline
\end{array}$$
となり, \(\displaystyle x=\frac{\pi}{2}, \pi\)で極値をとることがわかる.
(2) (1)から\(f^\prime(x)=(4x^2+bx-a)\sin{2x}\)であり, \(\displaystyle 0<x<\frac{3}{2}\pi\)の範囲において, \(\sin{2x}\)は\(x=\frac{\pi}{2}, \pi\)の前後で符号を変える.
ここで, \(f(x)\)が\(x=c\)で極値をとるための必要十分条件は, \(f^\prime(x)\)が\(x=c\)の前後で符号を変えることである. よって, \(f(x)\)が極値をとらないようにするためには, \(4x^2+bx-a\)もまた\(\displaystyle x=\frac{\pi}{2}, \pi\)の前後で符号を変える必要があり, \(4x^2+bx-a\), \(\sin{2x}\)が共に\(\displaystyle x=\frac{\pi}{2}, \pi\)の前後で符号を変えることで, \(f^\prime(x)\)の符号変化が打ち消される.
よって, \(f(x)\)は$$
\begin{align}
f(x)&=4x^2+bx-a\\[1.5ex]
&=4\left(x-\frac{\pi}{2}\right)\left(x-\pi\right)\\[1.5ex]
&=4x^2-6\pi x+2\pi^2
\end{align}
$$の形で表される必要があり, \(a=-2\pi^2\), \(b=-6\pi\)となる.
逆に, \(a=-2\pi^2\), \(b=-6\pi\)のとき, 増減表は,
$$
\begin{array}{|c|c|c|c|c|c|c|c|}
\hline
x & 0 & \cdots & \frac{\pi}{2} & \cdots & \pi & \cdots & \frac{3}{2}\pi \\[1.5ex]
\hline
f^\prime(x) & & + & 0 & + & 0 & + & \\[1.5ex]
\hline
f(x) & & \nearrow & &\nearrow& &\nearrow &\\[1.5ex]
\hline
\end{array}$$
となり, \(f^\prime(x)\)は\(\displaystyle 0<x<\frac{3}{2}\pi\)の範囲で符号を変えないこともわかり, \(f(x)\)は \(0<x<\frac{3}{2}\pi\)の範囲で極値をとらない. 以上から, \(a=-2\pi^2\), \(b=-6\pi\)と求まる.
youtubeでも解説しています.