MENU

【広島大学入試】4回の独立試行で生じる番号の重複パターンの確率(2023)

今回はこちらの問題を解いていきます.

\(N\)を\(4\)以上の整数とする. 箱の中に\(1\)から\(N\)までの番号が書かれた\(N\)枚のカードが入っている. 「箱からランダムにカードを1枚取り出し, 番号を見て元に戻す」という試行を4回繰り返し, カードに書かれた番号を順に\(X\), \(Y\), \(Z\), \(W\)とする. このとき, 以下の問いに答えよ.

(1) \(X=Y=Z=W\)となる確率を求めよ.
(2) \(X\), \(Y\), \(Z\), \(W\)が四つの異なる番号からなる確率を求めよ.
(3) \(X\), \(Y\), \(Z\), \(W\)のうち三つが同じ番号で, 残り一つが他と異なる番号である確率を求めよ.
(4) \(X\), \(Y\), \(Z\), \(W\)が三つの異なる番号からなる確率を求めよ.
(2023 広島大学 文系 [1])

それでは解いていきましょう.

まず前提として, 全4回の試行でカードの取り出し方は\(N^4\)通りある. また, 箱の中の各番号のカードはいずれも\(1\)枚ずつであるから, この\(N^4\)通りの取り出し方は, 同様に確からしいことがわかる. よって, (1)〜(4)で求める各確率は, その条件を満たす場合の数を求めて, それを\(N^4\)で割ったものになることになる.

(1) 取り出されるカードの番号の選び方が\(N\)通りあるので, 求める確率は,$$
\frac{N}{N^4}=\frac{1}{N^3}
$$となる.

(2) 4つの異なる番号の選び方が\({}_NC_4\)通り, その各々に対して, 各変数への番号の割り振りが\(4!\)通りあるので, 求める確率は, $$
\frac{{}_NC_4\times 4!}{N^4}=\frac{(N-1)(N-2)(N-3)}{N^3}
$$となる.

(3) \(X\), \(Y\), \(Z\), \(W\)のうち, 同じ番号となる3つの変数の選び方が, \({}_4C_3\)通り, その各々に対して, 番号が重複する3つの変数と, 残りの変数への番号の割り振り方が\({}_NP_2\)通りあるので, 求める確率は,$$
\frac{{}_4C_3\times {}_NP_2}{N^4}=\frac{4(N-1)}{N^3}
$$

(4) \(X\), \(Y\), \(Z\), \(W\)のうちどれか2つの変数は番号が重複し, 残り2つの変数は他のカードと番号が重複しないことに注意して, 重複する2つの変数の選び方が\({}_4C_2\)通り, その各々に対して, 番号が重複する2つの変数と, 残りの2つの変数への番号の割り振り方が\({}_NP_3\)通りあるので, 求める確率は,$$
\frac{{}_4C_2\times {}_NP_3}{N^4}=\frac{6(N-1)(N-2)}{N^3}
$$となる.

youtubeでも解説しています.

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次